ホタルブクロの開封前。

先週末の八ヶ岳南麓。
朝、歯磨きしながら何となく小屋の横の大木の幹に眼をやる。
何かがいる気配がするのでそのまま見ていたら、頭を下にして平たく幹に張り付き、ずるずるとリスが降りてきた。
夫を呼ぶ私が見えているのかいないのか、リスはそのまま急ぐでもなく幹をあちこちチェックしながら下り、視界から消えた。夫間に合わず。
その夜のこと。
そういえば南麓の上のほうででもそろそろホタルが見えてるらしい。。と
だめもとで探してみようか、と電気を消して歯磨きしながら外を見ると。。。
カラマツの梢近くをふわ~ふわ~と緑っぽい光が通過していった。

もちろん、わ~わ~と夫を呼ぶ。
今度は夫もちゃんと見られた。

たまたま外を見ただけですぐに、あっさりいろんなものが見えるんだから、もちょっとしっかり見たらさぞや?
・・・とじっと小屋の横の木の幹を見たり、温泉の帰りに田圃や沢沿いを回って見たりしても、
さっぱり。。。

「しっかり探すと見られない。。
    探すと奇跡は起こらない。
探しちゃ奇跡といえないし、
      探さなければいいんんだよ。」

とか金子みすヾ風につぶやいても、見られないものは見られない。
ま、世の中こんなもの。と長年の人生経験から速攻あきらめる。(早っ)


蛍の季節はホタルブクロの花の季節でもある。
雨降り花と広く呼ばれているのは、雨の季節の花だかららしい。

この時は花の咲き始めで、ほんのちいさなつぼみから、花が開いて先がクルンと反り返っているものまで、順番についているものが多かった。
a0091680_18192194.jpg

中でも面白かったのはこれ。
いかにもキキョウ科らしい「開封前」のつぼみ。。後続のつぼみたちが並ぶ。
まだ膨らまないつぼみは折り山に沿って折りたたまれていたよう。
緑のほんの小さなつぼみはちいさな三角にちかいアウトライン。
a0091680_18185618.jpg

切り取って活けておいたらすぐにつぼみは綻びはじめた。
帰る前には二つめが開き、自宅で三つ目も開花。
調べてみたら、ホタルブクロではなく、ヤマホタルブクロのほうらしい。
ホタルブクロより、肩の張った存在感満点の「がく」の形、どっしりとしたアイアンワークの作品のような重厚かつ繊細な形をしている。
ホタルブクロが和紙の照明器具なら、ヤマホタルブクロはアイアンの金具から下がった赤紫の擦り硝子のランプといった風情。
がくだけでなく茎、葉のアウトラインや付け根、がくの隆起部分のあたりも花と同じ赤紫を帯び、全体にくっきりとした印象の植物だ。
a0091680_10391670.jpg

自宅に持ち帰り6日後、特に日に当てたわけでもなく、水を日に二回替えていただけだが、すべてのつぼみが大きく膨らんで咲き、小さな緑の三角くんもちゃんと少し白っぽいホタルブクロの花となって咲いた。
a0091680_10441731.jpg

a0091680_11552247.jpg

☆☆     ☆☆    ☆☆    ☆☆    ☆☆

そういえば、リスやホタルを見たのは歯磨きしてる時だった。
どこからか
「見ようとするんじゃないんだよ。
歯磨きしてればいいんだよ。。。」  と声がきこえる。。
  
         ・・・・しまった、歯磨きして探せばよかったんだ。

一面の闇のなか、明りを消した車中で二人で歯磨き・・・・。

[PR]
by chatadon-06 | 2012-07-13 11:05 | 八ヶ岳 | Comments(0)