読書感想文  白い犬とワルツを

『白いい犬とワルツを』
・・・『西の魔女が死んだ』の次に読んだのがこれ。
こちらも、ドラマか映画になっているらしいが、見ていない。

こちらは妻を失った81歳の老人と、妻の死後、彼のそばに現れ、見え隠れする白い犬の話。
白い犬が実在したのか、妻なのかどうかというようなことよりも、この老人の生き方、自分自身の人生の一歩一歩を、淡々と着実に刻んで行く姿が印象に残る一冊だった。

妻を失った老人に老いと病いがいやおう無く訪れる。
不自由な片足と、腰の痛みを押して妻と行くはずだった同窓会へ出席するために、老人は子供達に黙っておんぼろトラックで白い犬と出かけ、苦労してたどり着く。同窓会には出ず、妻との思い出の場所を巡る。
・・・最愛の妻とともに重ねてきた月日の記憶は、妻を失った痛みをも超えてよみがえる。
旅を終えた老人は、その後の人生を、自分ひとりで決め、日常を暮らし、去っていった。
読む前は、妻を失い病に斃れるまでの数年間を描いているらしいので、どうなんだろ?と思ったが、読後は妙なくらいに元気を与えられた。
a0091680_15551490.jpg

老いながらも、残された力と気概で行動してゆく。
これまでの人生がそうであったように、最期まで自分で決め、判断し生き切る。
深く思いを注ぎ、また注がれた記憶は、そうした生き方への強い肯定と力になり、愛するものを喪失してもなお、人生を最期まで生き尽くすに足るものにしてくれるのではないかと思う。
その意味で、西の魔女が死んだ、と同じテーマをも持つ気がした。
私的には「白い犬とワルツを」の方が好みだ。

きっと、私もこんなふうな、周りのものには「困ったちゃん」な老人になると思う。
(子ちゃた達よごめん・・・)
でも、夫婦揃って困ったチャンな老人になりたいな。
・・・なおさらはた迷惑ですけどね。
[PR]
by chatadon-06 | 2007-07-25 15:56 | 読書感想文 | Comments(0)