セミに想う その2

一つ前の投稿、その1 から読んでくださいね。

今年の7月、夕焼けの中で羽化間近のセミの幼虫を見つけた。
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夜も更けて、美しい薄緑の衣をまとったような成虫が現れた。
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翌朝、外に出たときには、もう成虫の姿は無かった。
はしぶと君の餌食にならずに飛び立っていったことを願わずにはいられない。
セミの地中の人生(?)に思いをはせて見る。
・・・暗い宇宙を行く宇宙船の中で、乗員が長い人工の眠りを続ける光景が思い浮かぶ。
この場合、人間が冷凍冬眠などから覚醒して活発に活動する寿命を30年とすると、(セミが地上で一ヶ月だから、計算しやすいように ちょっと短め)・・・眠り続ける期間は実に2160年。(乗員がアブラゼミと同じ生命のサイクルをもっていると仮定して。)
さらに、もし成虫としての期間が一週間しかないとすると・・。
人間の成虫期間(笑)を長めに50年と見積もった場合なら、
え~~~っと。ちょっとまってね 
 \\\,,,\\\・・・\\\。。。。\\\””””\\\。。。。(←謎の計算式♪)
。。。。。15650年の地下生活。。。。。。。。。あってるかな~~???

テレビで見た北米の17年ゼミ。なんと17年が地中。
最初から計算するのが面倒なので、たぶん↑に17/6を掛けるんだと思う。
  43820年???!ひえ~~!。

↑計算、大雑把です。間違ってるかも知れません。
要するにどえら~~~く長い地中生活、恐ろしく短い地上生活ってことです。

↓長い蛇足です。とってもお暇な方はどうぞ。
(「時間の無駄だった」って怒らないでね~。)



暗い宇宙空間を飛行し続ける宇宙船の中。
冷凍冬眠ブースには、代謝を抑え、ゆっくりと体の形を変化させ生育を続ける人々がいる。
目指すのは、はるかかなたの緑の惑星。


50億年後、太陽は赤色巨星となって地球軌道の外にまで膨れ上がり、緑の小さな惑星・地球を飲み込む。どこかに移住できる惑星は無いのか?
まず、地球型の、地上の温度が一定の範囲に収まる惑星。大気が呼吸可能な組成。水の存在。・・・・条件はあまりに稀有で微妙だ。
何世代も掛けて、あらゆる観測が行なわれた結果、知りうる限りの宇宙にたった一つ、そうした惑星が見つかった。ただし、公転軌道が偏り、その惑星が恒星に近づく一時期にしか大気温が上がらない。
地球年で3600年の冬、50年の夏。
3600年ぶりの夏が近づくとともに、凍り付いていた惑星じゅうに緑がよみがえる。
果てしなく長い冬の間、地下深くのマグマの熱で生きつづけていた根は、春の兆しとともに増す太陽光エネルギーを捉えるため、急速に成長する。50年の夏の間に交配し、種子を飛ばし、繁茂し、惑星を覆いつくす巨大樹の密林となる。
そして、次の3600年の冬に備えるべく、地下深くに巨大な栄養茎の「根の世界」を張り巡らす。

この惑星の自然環境に適応しするために、二通りの道が用意されていた。
セミ型に身体を変え、惑星の季節に適応する人々。
片や、科学技術の力で長い冬に耐えうる地下世界を構築し、人間としての原型を変えずに世代を重ねる人々。

長い暗黒の宇宙の果て、緑滴る惑星の春に、新人類の創世記がしるされる。
セミ型の肉体を備え、長い生命サイクルを持つ人々は、ペアとなって手を携え、惑星の緑の中に散ってゆく。
地中の人工世界を冬の棲家とする人々は、その命の限り、地下世界の建設に励み、子を産み育て、遥かな未来への祈りをこめて世界の建設を成し遂げ、冬の訪れとともに命を終えた。

・・・惑星は幾度か公転を重ね、今周期の春が訪れる。
セミ人が羽化をする前、地中のコロニーから地中人が地上世界に姿を現す。
3600年ごとに百数十世代を重ねた地中人の間では、太古から待ちわびた夏の50年には同じ星から来た人々との3600年ぶりの邂逅があると言い伝えられてる。
・・・巨樹の根元の凍土が緩み、樹液が勢い良く吸い上げられる春。
深い地下から根をたどり、地上にようやくたどり着いたセミ人の目に入ったのは、周りを取り巻き、出迎える地中人の姿だった。
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「わ~~~!本当に出てくるのね。いよいよ本物の夏の時代なんだね~」
「伝説の通りだ~、3600年も地中にもぐっているなんて、何てスゴイ。」
「綺麗だね~、春を告げる妖精みたい」
「ほらほら、おかあさん、・・・」
「ダメよ、驚かしちゃ、そっとして置いてあげなさい」
「は~~い」

子供達はそっと
手のひらの中のちっぽけなセミを木に戻したのだった・・・。
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セミ人はその身体機能の為、言語能力を失って瞬く間に退化の途をたどって行った。
一方、幾星霜を経て豊かな地底世界に適応して行った人類の巨大な末裔たちは、そんなちっぽけなセミを、同じ星から来た兄弟、春の訪れを告げる輝かしい使者として敬い、大切に保護したということだ。。。

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by chatadon-06 | 2007-09-13 13:26 | 季節 | Comments(0)