2006年 11月 02日
紅葉のメカニズム
秋になり、樹木との水分、栄養素のやり取りが途絶えると、緑色のクロロフィルが分解されて、紅葉になる。 ・・・と、なんとなく思っていたが、黄葉と紅葉のメカニズムは異なるようだ。
クロロフィルが分解されて、緑色が消えるのは共通だが、カラマツ、ブナ等の黄葉はもともと葉に存在したカロチノイドだけが残って黄色くなり、ヤマモミジの葉は紅色のアントシアンが新たに合成されて紅くなる。
このほかに褐色になるフロバフェンという色素もあるらしい。
さらに生育環境、気候、地質、などの要素が絡み合って、紅葉の色となるそうだ。
桜(ソメイヨシノ)は、春のお花見で有名だが、紅葉の美しい木だ。
いっせいに紅葉することはなく、色付いた葉から順に散ってしまうので、散り終える間際になると葉はまばらになる。
しかし、その頃になると残った葉の発色が冴え、黒々とした幹と鮮やかなコントラストを成す。
「全山紅葉」とは全く違った晩秋の風景。
花の時期よりはるかに美しいと思う。
紅葉に心打たれる人間の感性も不思議だ。
by chatadon-06
| 2006-11-02 11:30
| 植物・動物
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